オーク事業承継コンサルティング

オーク事業承継コンサルティングのトップページへ
対策の必要性について 3つの対策ポイントとは 最良の解決方法とは何か ご相談の流れについて お問い合わせ、資料請求はこちらから


HOME > メールマガジン > 2012年3月号
メールマガジン(事業承継がよくわかるメールニュース)




▽2012年3月号
とんでもなく寒くなったかと思うと、とんでもなく暖かくなる今日この頃。皆様、体調を崩されていませんか?
学生時代はスキーによく行っていましたので、冬が大好きでした。しかし、現実問題として、寒いと体が動きません。私自身、変温動物ではないだろうか、等と考える事があります。
夏は夏で汗が流れて大変ですが、それでもどちらが好きかと言われると、間違いなく夏ですね。スキーをする時だけは冬が好きです。
昨今のとんでもない寒さと大雪も、実は地球温暖化の影響。事実と、その裏側に秘められた真実。見間違わないようにしなければ、その様に考えています。
さて、今回のメールニュースでは・・・・・
事業承継対策実例(1)』について展開します。
==============================
今回の目次
1.前提となる事実
2.関心の無かった話
3.うれしかった事
4.対策
5.これが始まり
==============================
1.前提となる事実
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
相談者は代表取締役Aさん(60歳)。食品加工業を営む法人で、資本金1,000万円。売上は約20億円。従業員数は50人以上。発行済株式総数2万株です。
利益はコンスタントにあがっています。当時で株価は30倍になっていました。会社規模判定で「大会社」だったので、ある意味「これ位で済んだ」という状況です。
Aさんは創業者で株式を100%所有。家族構成は、配偶者(58歳・役員)と長男(35歳・役員で既婚)・長女(30歳・未婚)です。後継者は長男ということで決めています。長女は嫁に行く身であり、本心としてはあまり法人にかかわって欲しくない、その様に考えていますし、現に役員に名を連ねてもいません。「自社株の評価が高くなっていて承継時に苦労する可能性がある」という事よりも、売上を維持する為の新たな商品開発と販路の開拓に意識が集中されていました。
Aさんの個人資産ですが、ご自宅の土地建物と、金融資産(現金)。これらの相続税評価額は約2億円(その内現金は2,000万円)。大きな割合を占めるものは、自社株でした。ご自宅で配偶者と長女が同居しています。
2.関心の無かった話
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
Aさんはご自身が創業した会社を愛しています。その為に、この法人が永続する事を強く希望していますから、後継者に関しては、早い段階で長男と決めていました。長男もその自覚がありましたから、この点は良かったです。しかし、現状相続が発生した場合に生じる問題点については、ほとんどご認識無く、かつ関心もありませんでした。もっとも、この部分が極めて重要ですから、まずは要点をお伝えしました。
(1) 自社株は相続財産である、という事実
この事実は当然把握されていました。しかし一つ大きな勘違いをされていました。具体的には、相続の対象となるのは、出資した1,000万円と思われていた事です。実際は評価が30倍になっているので、自社株の評価額は3億円です。
(2) 納税資金はどうするか
相続の対象となる財産の中で、流動性のある金融資産の割合は、4%。相続税は、相続開始を知った日の翌日から10ヶ月以内に納める必要があります。今回必要となる相続税の概算は、5,000万円。相続財産でカバーできる割合は40%。最も、現金は全て長女に相続させたいとの考えがあるようで、そうなると各々が自己の財産の中から納税資金を準備する必要があります。個々の相続税の概算割合は、配偶者:後継者:長女=3000万円:1,800万円:200万円。
(3) 遺留分を侵害するという事実
後継者に株式を全て相続させると仮定し、配偶者の終の棲家として自宅は配偶者に相続させる。現金は全て長女へ、と言うのが基本的なAさんの考え。この手法の良し悪しは兎も角として、仮にこの通り財産を分けたとすると、長女から、「私の取り分が少なすぎる」との民法上の主張が、なされる可能性があります。
(18,000万円+2,000万円+30,000万円)÷8=6,250万円>2,000万円。
この主張がなされた場合、何かしらの手当てをする必要があります。
(4) 自社株の行方
Aさんの希望は、自社株を全て後継者に相続させたいと考えています。ただ、家族はみんな仲がいいとの理由で、口頭での主張に留まります。つまり、遺言がないということです。この場合、Aさんに相続が発生すると、自社株は民法上、相続人全員で、その相続割合に応じて準共有する、という法律状態が生じます。この場合の法人における長男の議決権の割合は、イメージとして25%です。
3.うれしかった事
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
普段この様な話を、第一線でバリバリと指揮をとっている経営者の方に話しても、あまりピンときて頂く事ができません。そんな事よりも、如何に売上を上げるか、新商品を開発するか、関心事は100%そちらです。
もっとも、Aさんの場合は、永続的な企業経営という目的があり、その為には、いづれやってくる事業の引継ぎ時に無駄な苦労をかけたくない、との思いがありました。これは、周りでその様な事業承継トラブルを目の当たりにしたからではなく、「直感的」なものだそうです。
既に気付を得ている方へのアドバイスは、論点にズバッと切り込んで行けますから、我々としても非常にありがたい状況でした。
4.対策
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
奇を衒わず、シンプルに思いを実現する。我々の基本的な考え方です。事業承継となると、テクニカルな手法を屈指する場合もありますが、税制はどんどん変わります。それ故現時点でのベストが相続時にベストとは限りません。それ故に、戦略を重視する、と言う事です。
株主構成がシンプルで、家族関係も良好だったので、極めてスムーズでした。手法の幹の部分を示します。
(1) 公正証書遺言の作成
自社株・自宅不動産・金融資産、これらの流れを遺言書で明確にします。特に自社株については、「準共有」という状態が発生しては面倒です。
(2) 生命保険を活用
《1》法人契約の生命保険
【1つ目の目的】
Aさんに万一の事があった場合に、法人にキャッシュフローを生みだす事です。
【2つ目の目的】
自社株をAさんから後継者に可能な限り生前贈与するスキームの一環。保険の内容によっては、支払う保険料の一定割合が損金とできますから、利益を圧縮する事ができます。これだけで大会社である当該法人の株価が下がり、贈与税負担が減少します。更に、贈与する期間を事前に決定し、その期間に対応したスキームを実行。当然ですが、この期間にAさんに万一の事があれば、法人に保険金が、緊急事業資金として入ります。
【3つ目の目的】
金庫株買取対策。後継者の納税資金準備を考えた時、一定数の自社株の現金化が必要になる可能性はあります。しかし、流動性に乏しい非上場株式である自社株はそう簡単に売れませんし、自社株の分散の原因になります。そこで、必要に応じて法人で自社株を買取れるだけの準備をしておく訳です。
《2》個人契約の生命保険
【目的】
保険金の受取人を指定する事で、当該個人へのキャッシュフローを生み出します。Aさんに万一の時に受取人を後継者とする保険を準備して、遺留分に対する代償交付金を担保する事としました。
5.これが始まり
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
悠久の時間の流れに身を置くと、世の中に生み出された全てのものが、その瞬間から過去に押し流されていく現実が明確化します。もっとも、これは世の常ですから、この現実に鑑みて「なにもしない」という結論を導き出す事は、スクリューの無い小船に乗って、更にはオールさえ持たずに、川の流れに身を任すようなもの。危険だと感じます。
スクリューのついた船を事前に用意して、流れに呑まれないように操船する。この船が大きすぎず、小さすぎず、加えて、装備された発動機や舵が、その船の大きさにあっていれば、悠々と美しい景色を楽しみながら、それでいて激しく移ろう川面を楽しめるのではないでしょうか。我々には、そのお手伝いができます。
◎─────────────────────────────◎
次回は4月初旬に、『事業承継対策実例(2)』の配信を予定しています。ご期待ください。
最近、昔の仲間と連絡をとる機会が増えました。いまどき、「凄まじいネット環境の普及」という表現は使わないかもしれませんが、その恩恵があっての事です。PCを挟んで、とはいえ相手と対面している事実が距離感を忘れさせます。考えようですが、いい時代、なのかな。


インデックス | 2012年2月号 < 2012年3月号 > 2012年4月号

このページの一番上へ

HOME │ 企業情報 │ リンク集 │ 個人情報保護方針 │ サイトマップ
ご相談ダイヤル:078-241-0390までお電話ください
Copyright (c) 2011-2016 OBSC All Rights Reserved.