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メールマガジン(事業承継がよくわかるメールニュース)




▽2012年2月号
最近、幼稚園児の息子と私の間で、将棋が流行っています。息子は、私がPC相手に駒を動かしているのを見て、少しずつそれぞれの駒の動きを覚えています。
因みに息子と対局するときは、将棋板は必要ありません。何故なら、お互いに頭の中で駒を進めるからです。面白いですよ、『左から3番目の歩を一つ前にポン!』この調子で、不思議と暫くは続くのです。
ただ、私の棋譜を真似ている事が判るにつけても、「一流に接しないと・・・」と自虐概念にとらわれる今日この頃です。
さて、今回のメールニュースでは・・・・・
事業承継対策のポイント(7)相続税・贈与税の納税猶予制度』について展開します。
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今回の目次
1.いきなりですが
2.制度概要
3.導入の背景
4.考え方次第の継続要件
5.できることなら
>>解説用データ
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1.いきなりですが
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注意点を示します。具体的には、当該制度を使えない法人があります。
(1) 上場会社
(2) 大会社(経営承継円滑化法上の中小企業者に該当しない大企業)
(3) 医療法人等
(4) 風俗営業会社(風俗営業法の性風俗関連特殊営業を行う会社)
(5) 資産管理会社
(6) 特別子会社(会社ならびに会社代表者及び代表者の同族関係者等が他の会社の(外国会社を含む)の総株主等議決権数の50%超を保有する場合の当該他の会社)が、上場会社、大会社、風俗営業会社である会社
(7) 総収入金額が0の会社
(8) 常時使用従業員の数が0の会社
(9) 相続開始日から5ヶ月を経過する日における常時使用従業員の数が相続開始日における常時使用従業員の数の8割未満の会社
また、上記に該当しない場合であっても、総則的な意味合いとして、事前に、
(1)経済産業大臣の確認
(2)経済産業大臣の認定
が必要ですから、これらが無い場合も、原則として当該制度は使えません。
更に、制度を活用する際には、『担保』の提供が必要です。猶予対象となる株式の評価相当額の担保が必要ですので、ご注意下さい。
この時点で、何だか使いにくそうだ・・・という事であるならば、納税資金を効果的に準備する手段を一緒に考えましょう。あるいは、全く別のスキームを、株主構成上とる方がよい場合が、往々にしてあります。
2.制度概要
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この制度の根拠法は、中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律(いわゆる経営承継円滑化法)。平成20年5月9日に成立し、平成20年10月1日施行されました。(遺留分特例制度は平成21年3月1日施行)自社株の相続対策の切り札として期待された制度です。当然ながら、制度の名前だけで良し悪しは判断出来ません。従って、その概要を確認しましょう。
非上場株式等に係る相続税の納税猶予
相続又は遺贈で非上場会社の株式を取得した後継者(経営承継相続人等)が、必要な要件を満たす事により、以下の範囲で納税が猶予される、というもの。
後継者が納付すべき相続税のうち、その株式等(一定の部分に限る)に係る課税価格の80%に対応する相続税。
一定部分:<「後継者が相続開始前から保有する自社株の数+相続等により取得した自社株の数」が、発行済株式等の総数の2/3に達するまで。/td>
ここでいう自社株・発行済株式等は、「議決権の制限の無いもの」に限る。
非上場株式等に係る贈与税の納税猶予
後継者が非上場株式の贈与を受けた場合、一定の要件を満たす際に、対象となる株式の贈与税の全額につき納税が猶予される。
対象となる株式は、後継者が既に保有していた株式(議決権付のものに限る) を含めて、議決権株式総数の2/3に達するまで。
つまり、猶予対象となるのは、自社株にかかわる納税資金の一部、と言うことです。
3.導入の背景
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相続税を支払うには現金が必要です。
翻って、株式は相続財産です。そしてこの株式は、会社の財産を表象するものです。極めてざっくりとしたイメージを持って頂くならば、会社の資産から負債と資本金等を引いた残りを、発行済み株式総数で割ると、1株あたりの価値が出ます。それに保有する株式数を掛ける事で、相続財産の対象となる価額を算出できます。
つまり、資産を多く持ち、それらの源泉ともいうべき利益を順調に上げている法人は、必然的に株価が高くなる、と言う事です。
とすれば、相続税を納める為に必要な現金も当然多くなります。更に加えると、オーナー社長の資産で、自社株や不動産はかなりの割合を占めます。そして当然ながら、これら資産も相続税の対象です。益々納税資金に苦慮する可能性が高くなる。
そこで、世代交代時における円滑な事業継続の観点から、企業経営に纏わる重要財産である自社株に関して、株主総会における特別決議を通すのに必要な範囲までは、事業継続要件を満たす事で、 当該部分の相続税の納税を猶予しましょう、となった訳です。
4.考え方次第の継続要件
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この制度は、必要な要件を満たしている限り、納税が猶予されます。ただ、その要件に対してどの様な感覚を覚えるかは、各々の経営者によって間違いなく違います。
この継続要件には、経営承継期間内(申告期限後5年間)に継続すべき要件と、経営承継機関経過後に継続すべき要件があります。取消原因を挙げていくとかなりの分量になりますから、重要と思われる部分を幾つか示します。
経営承継期間内(申告期限5年間)の取消事由
(1) 毎年1回の、経済産業大臣と税務署長への報告の失念
(2) 経営承継相続人が代表者でなくなった(除外事由あり)
(3) 相続開始時の常時使用従業員の8割未満に従業員数がなった
(4) 経営承継相続人等が相続した対象株式を一部譲渡、贈与した
(5) 資産管理会社・風俗営業会社・上場会社になった
(6) 会社を解散した ・・・などなど
この期間のリスクは、いうまでも無く納税猶予が取り消される事。ペナルティーは、猶予税額及び利子税(原則として年3.6%)を、納める必要が出る点です。
経営承継期間経過後の取消事由
(1) 株式等の全部の譲渡をした場合
(2) 会社が解散または解散したとみなされた場合
(3) 会社が資産管理会社に該当することとなった場合
(4) 総収入金額が0になった場合
(5) 資本金または準備金の額を減少した一定の場合
(6) 納税猶予をやめる届出を提出した場合
この期間(つまり事業継続中ずっと)のリスクに関しても、やはりペナルティーの問題ですね。申請して、それで終わり、ではなく、経営上の制約がついて回ります。
5.できることなら
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納めるべき税金を猶予されている以上、制約が伴うのはある意味当然です。加えて、制約の内容は、事業の継続性に反する内容に対するペナルティ。とするなら、承継後の更なる飛躍発展を願う現経営者にとっては、「覚悟の印」として、制度を導入する、というような考え方もあるのかと考えます。
しかし、注意すべきは、経営者の思いと経済情勢とは、常に同じベクトルを辿るというものではない、と言う事。やむを得ず当初の思いに反する手法をとらざるを得なくなった時に、場合によっては、良かれと思ってした「覚悟の印」が全身に纏わりつき、それを引き剥がす為に予想以上の費用が生じると言う事もありえます。
納税、という所作が、事業継続の為の免許税だと思うのは難しいですが、爆発するかもしれない爆弾を背負うよりは、制度に頼らない承継対策を講じておくのが、経営戦略上求められるのではないでしょうか。
>>解説用データ
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解説データ(PDF)
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次回は3月初旬に、『事業承継対策実例(1)』の配信を予定しています。ご期待ください。
平成24年も、早くも一月経過しました。年齢を重ねるにつれて、時間の経過が早くなります。小学生の頃は、もっとゆったりとした時間が流れ、その中で、「早く大人になりたいな」などと考えていた記憶があります。幼いですね。大人の意味も理解していないのに(笑)。


インデックス | 2012年1月号 < 2012年2月号

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