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メールマガジン(事業承継がよくわかるメールニュース)




▽2012年1月号
新年、あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願い申し上げます。
年末年始、皆様はどの様に過ごされましたでしょうか。私は、初詣に出かけ、その後息子の洋服の初売りに出掛けましたが、特に遠出はせず、自宅でのんびりと過ごしました。
この時期は、それこそ年に一度、人生のルートマップを確認するよい時期。また一つ、大きく自己成長できる一年にしたいです。
さて、今回のメールニュースでは・・・・・
事業承継対策のポイント(6)自社株買取3要件とは?』について展開します。
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今回の目次
1.3要件
2.思い立ったが吉日・・・という訳にはいかない
3.自社株を買取る余力はあるか
4.現金が必要?
5.株主が反対?
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1.3要件
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先ず大切な要件を示します。
1)剰余金分配可能額はありますか?
2)買取る為のキャッシュ(現金)はありますか?
3)株主の方々は友好的ですか?
もっとも、この要件が全て揃えば『ベスト』ですが、 揃わないからといって、自社株を買取れない訳ではありません。
2.思い立ったが吉日・・・という訳にはいかない
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自社の株式を、自社で買取る。
一見普通のやり取りです。勿論、会社法でも認められています。しかし、少しばかり山登りをして、『自社株を買取る』と言う事を俯瞰してみると、実は大きな問題が内在している事実が判ったりします。
株式会社という会社形態を利用して法人を設立する目的は、形式的には、『大衆間に散在する小資本を結集して大規模な事業を行う事』にあります。
つまり、お金を余り持っていないけれども、儲かりそうなアイデアはある。しかし、そのアイデアを形にするには、初期投資をそれなりにしないといけない。そこで、自分の可能性に賭けてくれる出資者を募る事にしたが、一人の出資者が出してくれる資金は小額だったりする。そこで、細分化した出資額の単位を設け、その単位を株式という有価証券に表象する事にする。沢山の出資をしてくれた方には沢山の株式をお渡しして株主になってもらい、その分、会社に対して、持株数に見合った意見を主張する機会、及び配当を貰える権利をを与える。
長くなりましたが、これが、株式会社設立の、本来の醍醐味です。
最も、我国の株式会社の大半は、『大規模な事業』を行う事を目的として設立された訳ではなく、個人事業では享受できない税務面でのメリットを得る事に力点がおかれます。従って、小資本の結集の為に必要な株式の流通性に関しても、譲渡制限を定款で設ける事で、部外者への流出を防ぐ事が大半です。
最近では、平成18年に施行された会社法の内容からも明らかなように、機関構造の簡略化を可能とし(例えば取締役は1人でもよい)、譲渡制限株式に関しても、法文上例外的な記載のされ方だったものが改められ、総則に定義がおかれるようになりました。つまり、法律の内容が、日本の株式会社の現状との整合性を持つようになった、と言う事です。
それもこれも、我国の中小企業が、事業承継のタイミングをどんどん迎える、という事実に鑑みての事なのです。会社法の施行は、事業承継対策を実行し易くする事を、かなり意識したものであるという事実を、忘れてはなりません。
ただ、株式会社である以上、守らなければならない約束事があります。それは、株式会社の実質的な所有者である株主は、会社債権者に対して、『出資した範囲で、間接的に有限の責任のみを負担する』 との事実から導かれます。これが意味する所は、株式会社の債権者にとって、株主の出資が、言うなれば担保のような意味合いを持つ、という事です。それ故、会社債権者保護の観点から、株主に出資を払戻す事は法人を精算するような場合以外は許されず、株主が出資を回収する必要がある場合は、当該株式を譲渡する事で賄われ、結果として法人からの資本の流出が無いようにしなければなりません。
自社の株式を自社が買取る、と言う事は、その実質は、出資の払戻し。そして会社の実質的所有者である株主は、出資の範囲でしか責任を負わない。それ故、株主が『お金が必要だから株式を買い取って下さい』と、法人に申し出たとしても、一定の条件を満たさなければ、自己株式を買い取る事は、会社法上できないようになっているのです。
3.自社株を買取る余力はあるか
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自社株を買取る為には、法人に『余力』が必要です。この余力の事を、『剰余金分配可能額』といいます。会社法に計算の方法が載っていますが、簡略化して示しますと、
(1)最終事業年度末日の、資産の額+自己株式の帳簿価額の合計額。
(2)負債の額+資本金及び準備金の額の合計額。
(3)(1)―(2)。
(4)最終事業年度末日後、配当等を行う時までの分配可能額の増減を反映。
(会社法第461条2項・第446条)
イメージとしては、会社債権者の保護を目的とした部分を先ずは除き、更に負債を除いた部分が、ざっくりと自社株買取余力の対象になるとの理解でよいものと考えます。
さて、ここで是非ご留意頂きたい事があります。自社株を買取る余力が幾らあるかは、ここで明確になります。しかし、あくまで『買取余力』が明確になっただけ。もう一つ重要な事、それは、その余力で、『どれだけの自社株を買取る事が出来るのか』、という事実です。
企業オーナーである株主の相続人が、納税資金を確保する為に、必要な範囲で相続した株式を法人に買取ってもらう場合であれば、納税資金を賄えるだけの自社株を買取ってもらえるかどうかが問題の主眼です。
しかし、敵対的な株主から自社株を買取る場合は、少し話が違ってきます。何故なら、敵対的な株主に法人から退場して頂く為に、その者が有する株式を買取るとしても、剰余金分配可能額が、買取に必要な額に及ばなければ、一部しか買取る事が出来ず、影響力を残してしまう結果となりかねないからです。加えて、自社株を買取る場合、他の株主に対しても、買取の機会を与えなければなりません(例外あり)。仮に、買取が競合して、その全てを取得する事が『余力』の関係で不可能であれば、買取希望の『割合』に応じてのみ取得する事となります。
因みに、敵対的株主という存在が何故ありうるのか、ですが、平成2年の旧商法改正までは、会社設立時に、発起人の人数が7人以上必要でした。そして、発起人は株式を引き受ける必要があったのです。ここが問題の発端です。
4.現金が必要?
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自社株買取原資は現金(キャッシュ)がベストです。ですから、自社株を買取る必要が生じる段階、例えば相続発生時に備えて、生命保険を活用して現金を準備しておく事が肝要です。特に、相続人の納税資金を確保する為に、法人で自社株を買取る場合、現金を渡す事が出来なければ意味が無いですよね。
ただ、自社株の対価を必ず『現金で用意』しなければならない訳ではないです。現物(例えば不動産)での自社株買取も出来なくはありません。あるいは、社債で代用する事も可能です。『余力』は現金でのみ表象される訳ではないですよね。もっとも、現金のように『自在性』が無い点だけは、常に意識しておく必要があります。
5.株主が反対?
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敵対的な株主からの自社株買取にフォーカスします。
株式を買取るだけの十分な『余力』がある。しかし、この場合には根本的な問題がある事を、最後に記します。
自社株の買取は、契約です。売りましょう、買いましょう、の意思の合致が必要です。ですから、退場して頂きたい株主に、『自社株を手放して下さい』とお願いしても、先方が、『いやです』となれば、その先に進むことは出来ないのです。
この問題を回避する手法として、種類株式を導入する事が考えられます。例えば、(全部)取得条項付種類株式。一定の事由の発生を条件に自社株を取得する事が出来ます。
とても優れた制度ではありますが、種類株式導入の為には定款の変更が必要で、かつ。例えば『取得条項付種類株式』を定款変更にて導入する場合は、全ての株主の同意が必要です。
既に敵対関係が明確化していれば、事実上導入は出来ないですね。ただ、ここで示したいのは、導入「できれば」極めて効果的である事実を、知って頂く為。全ての種類株式が、株主全員の同意を必要としている訳ではありません。自社に見合った種類株式を導入するのが、事業承継対策の前段階として、有益かもしれないですね。
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次回は2月初旬に、『事業承継対策のポイント(7)相続税・贈与税の納税猶予制度』の配信を予定しています。ご期待ください。
少し広義ですが・・・
どうやったら社会の役に立つ人材になれるのか、と言う事を、特に昨年後半は真剣に考えました。社会のニーズと、自分が提供しているサービスとの間に、整合性はとれているか?自己満足になっていないか?社会のニーズを巻き込んだ上での、成りたい自分に成れているか。いや、成ります!


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